第13回セミナーでの発表内容について

第13回のテーマは「消化管病理update」でした。外科病理医、臨床医他が日常的に気を揉んでいる消化管病理を俎上に乗せ、その理解と診断技術を向上させるべく、外科病理学の基本分野、分子病理学、またアップデートな関心事項まで多彩な内容が取り上げられての13の発表がなされました。

日本と欧米、特にアメリカでは早期の腫瘍性病変に関する判断に不一致が生じているケースもあるといいます。その理由は日本における早期腫瘍性病変に関する経験の豊富さのためだとされます。

その辺りに関連する論題として、『胃の上皮内新生物:東西の診断の相違』や『腫瘍の悪性度をベースとする粘膜内腫瘍の分子病理学的解析-胃の粘膜内新生物の分類に関する新提案』がありました。

分子病理学関連では他に『消化器疾患におけるマスト細胞(肥満細胞)の役割』、『消化器の神経内分泌腫瘍における転写因子の発現』、『概日リズムにおける時計遺伝子の作用と消化器系疾患』といった興味深い演題がありました。

また信濃川・浜名湖国際病理研究会が、消化管病理における現状に欠かすことができず、最新の技術・知識を共有する必要があると考えている「内視鏡外科手術」に関連する演題としては『内視鏡的摘除後の大腸T1(SM)癌の治療法 – 病理学的観点から』がありました。

信濃川・浜名湖国際病理研究会の持つ最新の技術や知見の発表は消化器分野の現状把握、また最新の見識の共有に大いに効果があると考えられます。